その他の化学消防ポンプ自動車

ここでは特殊用途の化学消防車を紹介いたします。

毒劇物災害対応特殊化学車

 

 

名古屋市消防局守山消防署守西出張所配備 シャーシ:KC-FSR33G4改 ポンプA-2級(R3) 水槽:1,000L 薬槽:250L 製作:1998年 日本機械工業

毒劇物災害用に赤外線分光ガス分析装置、陽圧式化学防護衣(車両左側に逆さに吊っている)、除染シャワー、電動天幕等を装備しています。市内に1台のみ配備されており、98年の4月から運用を開始しています。赤外線分光ガス分析装置を使う時には電源を入れて40分程度暖めてやらなければなりません。ガスをホースで吸引すると五分程度で品名と濃度がディスプレイに表示されます。また、屋根に取り付けられている風向風速計で車両が風下になっている事を感知すると、分析装置上に付いている赤色回転灯が回る仕組みになっています。東京消防庁の車両と比べ、水槽が1000Lと容量が大きく、輅車、薬槽、ブースターリール、ポンププロポーショナーを装備している為、通常の化学車としての機能も充分に備えており、上手い艤装だと思います。


空港用超大型化学消防車

 

  

山形空港消防隊配備 シャーシ:小松製作所KFM-125 エンジン:カミンズVTA-28-C800(570kW) ポンプ:A-1級(ME-7A)×2基 製作:1992年 森田ポンプ

この車両は2基のA-1級ポンプに6,000L/minの放水砲、12,500Lの水槽に800Lの水成膜消火剤薬槽、250kgの粉末消火剤を装備しています。最大放水量は7,600L/minにもなります。超大型で重く、加速が悪そうに見えますが、最高時速は100km/h以上、停止時から80km/hまでの加速が40秒以内で可能です。飛行機の離着陸時はエンジンをかけて待機し、万が一に備えています。

空港用特殊化学消防車(救難消防車)

陸上自衛隊立川飛行場消防隊配備 シャーシ:日デMF61 エンジン:UD6(7,410cc・水冷2サイクル6気筒・169kW) ポンプ:A-1級(市原ポンプ製作所) 水槽:1,900L 薬液槽:120L 製作:不明 艤装:東急車輌製造

1960年代から70年代にかけ、中小規模飛行場向けに航空機火災の初期消火、乗務員の救出を目的に製造された車両です。運転席上には手動式の泡放射砲(最大射程40m)を備えています。


化学車(在日米軍仕様)



 

在日アメリカ陸軍 キャンプ座間消防隊配備 シャーシ:いすゞKC-CVR80K2改 エンジン:8PE1F(水冷V8 15,201cc 198kW) ポンプ:A-1級(V3000) 水槽:2,000L 薬液槽:200L 製作:1999年 日本機械工業

米軍仕様で作られた日本製の化学車です。8tシャーシで作られていますが、リアオーバーハングを短くして、全体的にコンパクトな印象を受けます。左右非対称の構造で、右側に小物を収納するボックス、左側には梯子を装備しています。吸管は積載していますが、負圧になる事は無いという前提なのか、吸口には大口径のゴム引きホースが接続されています。吸水コックや真空ポンプスイッチ、計器類のほとんどは車輌右側に配置されています。計器はポンプ圧力計、練成計の他に、日本ではあまり見られない各放口ごとの圧力計やエンジン回転計、液温計、アワーメータ、電子式水量計が装備されています。計器類はすべて日本製でした。ホースカーは積載されておらず、後部に島田折り状に積載されているほか、ポンプ室上部にも口径の異なる2種類のホースを積載しており、管そうに取り付けられたロープを左右両側に垂らしてどちらからでも取り出せるよう工夫していました。

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