梯子消防自動車30m〜35m

梯子消防自動車30m



神戸市消防局水上消防署配備 シャーシ:小松製作所LW160 梯子:5連31.3m 製作:1986年 森田ポンプ

コマツのラフテレンクレーン用シャーシがベースになっています。4WD,4WSで、ハ型走行やカニ走行が可能で、全長は8.75m、最小回転半径は4.7mと非常に小さいのが特徴で、道路狭隘地域にも進入が可能です。しかし、エンジンは三菱製6D15型6,919cc、125kWを後部に積んでいますが、図体の割に重い事もあり、加速は最悪で、上り坂では30km/hがやっとのようです。この車両が緊急走行すると、後ろが大渋滞になります。^^;また、基本的な作りは重機に似ており、キャブ内の暖房は石油ヒーターになっていて、軽油タンクとは別に暖房用の石油タンクがあります。試作的要素も強く、トラブルも多かったようで、5台(他は旭川、犬山、柏原羽曳野藤井寺、姫路に配備)製作されただけで、一回り大きい日産ディーゼル製のP-AZ30D型に変わってしまいました。

仲多度南部消防組合消防本部仲多度南部消防署配備 シャーシ:日産ディーゼルP-AZ30D(11,670cc、169kW) エンジン:PE6 梯体:4連31m(MLEX4-30) 製作1989年 森田ポンプ

上記のコマツ製梯子に変わり誕生した梯子車です。日産ディーセルのラフテレンクレーン用シャーシがベースです。全長は10.2m、最小回転半径は5mでと若干大きくなりましたが、4WD、4WSなどの特徴はそのままで、機関出力のアップ等大幅に改良され、かなりの数が製作されました。独特の形状からスーパージャイロラダーと呼ばれる事が多く(本当はモリタのジャイロ付梯子の総称なのですが...)、ミニカーにもなりました。しかし、故障が多い、加速が悪いなどはあまり改善されなかったようです。私が初めてこの車を見たときは戦車みたいな梯子車だなぁというイメージがありました。



 

金沢市消防本部中央消防署中央消防署泉野出張所配備 シャーシ:日産ディーゼルP-AZ30D エンジン:PE6(11,670cc、169kW) 梯体:4連31.3m(NLA-30H) 製作:1990年 日本機械工業

こちらは日本機械工業製の車両です。AZ30Dベースの梯子車はほとんどがモリタ製でしたが日本機械工業製も数台製作されました。キャブがトラック用キャブに準じたデザインになっているのが特徴です。

芦原町消防本部芦原町消防署配備 シャーシ:日産ディーゼルU-AX450DN エンジン:PF6(12,503cc 172kW) 梯体:4連31m(MLEX4-30R) 製作:1991年 森田ポンプ

ベースシャーシのモデルチェンジに合わせて梯子車専用シャーシもAX450DNへモデルチェンジされました。キャブのデザイン、エンジンの排気量アップが主な変更点です。梯体も角形のバスケットに変更され、自動格納装置が標準装備となりました。数台製作されただけで、次世代の梯子車専用シャーシである日野U0PR2FNAF(通称:MH)へと代替わりし、ラフテレンクレーンシャーシベースの梯子車専用シャーシは終了となりました。

東京消防庁町田消防署配備 シャーシ:日野KC-PR4FPFA改 エンジン:F21C(20,781cc・287kW) 梯子:5連30.3m(MLE5-30R) 製作:2000年 モリタ

この車両は梯体を通常の4連から5連にし、車両の全長を短くした車両です。通常の国産30m梯子車の全長は10.4m程度ですが、この車両は9.1mと約1m短くなっています。このため、梯体が車体から張り出すことが無く、狭隘地での車両の取りまわしが容易であり、車庫の奥行きの無い消防署にも配備が可能です。

先端屈折梯子消防自動車30m




上越地域消防事務組合消防本部上越南消防署配備 シャーシ:イベコ RP150L27 エンジン:8360.46 梯子:5連31.6m(DLR-30GLCC) 製作:2001年12月 イベコ・マギルス

30m級の先端屈折梯子車です。この車両は国内での先端屈折1号車のようです。梯子の仕様は沼南町の25m級の車両とほぼ同じですが、後輪がスーパーシングルタイヤになっており、タイヤ径も大きく、車高も高くなっています。これは4WS機構が付いている為で、後輪が同位相や逆位相に曲がり、最小回転半径はわずかに7mです。

富士宮市芝川町消防組合消防本部中央消防署配備 シャーシ:日野PK-PR2PPWF 梯子:5連30.8m(MLJSH5-30W) 製作:2005年 モリタ


この車両はモリタの最新式30m級水管付先端屈折梯子車です。シャーシは日野の大型シャーシフルモデルチェンジにあわせ、専用シャーシもモデルチェンジされ、MHUMAX.と呼ばれています。キャブはより斬新なデザインになり、LED点滅式赤色灯、隊名表示灯は高規格救急車のようにキャブ埋め込み型です。エンジンは超低PM排出ディーゼル車の四つ星認定を受けています。シフトレバーは従来のMH型は、インパネのボタンシフトでしたが、フロアシフトに変更されました。梯体は先端屈折式で先端から2.5mの部分が最大80度まで屈折し、火点の障害物を飛び越えての架梯が可能であり、要救助者にバスケット収容時の恐怖感を与えにくくなっています。バスケットは最大荷重は270kgで、遠隔操作が可能なモニターノズルで最大2,000L/minの放水が可能です。リフターは最大荷重180kgでバスケットを取り付けた状態での使用も可能です。

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